生活感を隠す工夫で整える、静けさあるジャパンディ空間
ジャパンディな部屋にしたいけれど、なんだか生活感が出てしまう…。そんな悩み、ありませんか?
せっかく北欧と和を融合させたミニマルで静かな空間を目指していても、ふと視界に入るティッシュ箱やゴミ箱、掃除用具やコード類が、空間の美しさを壊してしまう。そんなことって、意外とよくあります。
でも実は、“生活感を完全に消す”のではなく、「上手に隠して、自然に調和させる」ことが、ジャパンディにおける空間美の鍵なんです。
今回は、収納や色づかい、素材の選び方など、暮らしと美しさを両立させる「生活感を隠す」ための5つの工夫をご紹介します。
1. “見せない収納”で生活感を封じ込める
まず最初に考えたいのは、「目に見えないだけで、すでに整って見える」という事実。
扉付きのキャビネットや、布で目隠ししたローボードを使えば、同じモノがそこにあっても“空間のノイズ”が減ります。
例えば、カゴや木箱をソファ下に並べて収納に使ったり、見せたくない日用品はフタ付きボックスにまとめて、棚の中へ。
大事なのは、「しまう場所を決めてあげる」ということ。定位置をつくることで、生活感の“漂い”は驚くほど減ります。

生活用品を「目立たなくする」もう一つの方法は、色や素材を空間になじませること。
例えば、白い壁の部屋ならゴミ箱やティッシュケースも白系で統一。黒い配線コードも、黒いコードボックスにまとめるだけで視覚的なノイズがぐっと減ります。
さらに、プラスチックの収納用品や生活雑貨を木や籐、リネンなど自然素材のアイテムに置き換えることで、“生活感”ではなく“温かみ”として空間に溶け込ませることができます。
色と素材が空間に調和していれば、日用品すらインテリアに見えてくる。それが、ジャパンディの美しさのひとつです。

すべてを隠すのが難しい場合は、“視線をそらす”工夫も効果的です。
たとえば、壁に和紙のアートや静かな写真フレームを飾ることで、視線が自然とそちらへ向かい、生活感のある場所から目を逸らせます。
また、観葉植物や間接照明をうまく配置するのもおすすめ。 植物のグリーンややわらかな光が空間の“主役”となって、コードや収納棚の存在感をやわらげてくれます。
意識的に「見てほしい場所」をつくってあげるだけで、全体の印象は大きく変わるのです。

ただし、「隠すこと」ばかりに意識がいきすぎると、暮らしにくくなることも。
ジャパンディが目指すのは、ただの“ミニマリズム”ではありません。見た目の美しさと、暮らしやすさのバランスがとれていることが本質です。
だからこそ、収納には“ワンアクションで取り出せる”工夫や、アイテムにラベルをつけて中身を一目でわかるようにするなど、“使いやすく整える”視点も忘れずに。
“しまいやすい収納”こそ、結果として「散らからない=生活感を出さない」につながるのです。

生活感を完全に排除するのは、現実的には難しいもの。 けれど、“見せない・なじませる・そらす”という3つの視点を取り入れることで、空間は驚くほど穏やかに整います。
そしてなにより、「暮らしやすさ」を残しながら美しさを追求できるのが、ジャパンディというスタイルの魅力です。
生活感を無理に消すのではなく、“空間に美しく馴染ませる”ことを意識して。 それだけで、毎日の暮らしが少しだけ誇らしく、心地よくなるはずです。

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